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【空想中古店】シリーズは、全編がフィクション (架空)の長編小説形式としている。 登場人物等は全てが「架空」であり、都市名、人名 店舗名、ストーリー等に関しては、現実世界との 関係は一切無い。 また、文中での「匠」または「私」という人物も、 あくまで「仮想人格」であり、この物語の筆者の 私との同一性は無い。 「レンズ編」と言いつつも、もはや現在での小説の ストーリーは、「カメラ小僧」でのレンズ機材の 購入四方山(よもやま)話は、ごく一部に留まり、 その大半が、小曽根家の架空の姉妹、「美咲」と 「結衣」、そして、「私」を含む人間関係における ”心情描写”が物語の主題となってきている。 まあ、空想カメラ小説だったものが、いつのまにか 空想恋愛小説になっているようなものだ・汗 また、小説中に掲載している画像の大半は生成AIで 作られている。その場合、生成AIである事を明記する。 今回の記事は2026年~2027年初頭の時間線での話だ。 ============================================ 2026年1月3日(土):小曽根一家、沼家に訪問 小曽根美咲 24歳の視点: 今日は大阪郊外のF市(架空)にある、沼おじいちゃん の家に、うちの家族全員で年始の御挨拶に訪問するの。 おじいちゃん(沼幸三 75歳)と、おばあちゃん (沼和子 73歳)が喜んで出迎えてくれたわ。 おじいちゃんは、ワタシと二人で何か話をしたかった みたいだけど、今日は家族で訪問しているので、その 機会は作れなかった。 おじいちゃんは、ワタシに、ひと言だけこう言った 「美咲、がんばれ」と。 これは何の意味かな? 仕事の事? 匠さんの事? うん、きっと、どっちもだね。 わかったよ、おじいちゃん、ワタシ、頑張るわ。 (注:↑写真は生成AIによる福井に戻る美咲のイメージ) ------------ 2026年1月:「カメラ小僧」にてレンズを買う 「私」の視点: 毎年の恒例行事で、新年早々、「私」が常連客と なって通っている、大阪の郊外のS市(架空)の、 中古店「カメラ小僧」(架空)に挨拶をしに行く。 何度も(架空)と記載するのは面倒だ、勿論、 以降も全てが架空の話なので、それは省略する。 正月の(初)訪問時の日程は割と気をつかう。 文化的背景、店舗の営業日、店舗の経営者一家の 都合、社会・歴史的背景等が微妙に関係してくる。 いわゆる「松の内」と呼ばれる正月である事を 示す(例:門松や、しめ飾りを飾る)期間は、 日本の地域によって異なり、一般に関東では 1月7日まで、関西では1月15日までとなる。 この(松の内の)期間での、時候の挨拶では 「あけましておめでどうございます」等を使う 事が一般的だ。 店舗側の営業日だが、平年(コロナや災害等がない) であれば、三が日までは正月休み、あるいは年次に よっては、カレンダーの休日との関係で開始日が 前後する場合もある。今年2026年の場合では4日が 日曜日なので、店舗は4日からの開始、そして会社員 等は5日の月曜日を仕事始まりとするケースが多い。 店舗側の一家の都合、とは、例えば以前に私が 常連客として通っていた「沼カメラ」では、あまり 親族間のお付き合いがなく、正月早々、2日頃から すでに営業しているケースも良くあった。 今、通っている「カメラ小僧」では、長女の美咲さん が福井で仕事をしていて、正月は毎年帰省するので、 小曽根一家は3日頃までは、一家団欒として店を 閉める事が多い模様だ。 それと、もし経営者の一家に「成人式」を迎える人が いれば、その日(今年は1月12日(月)祝)は訪問を 避けておく事が無難だ。小曽根の場合、娘さん達は 既に成人式を終えているので、そこは関係が無い。 また、以前通っていた(現在は廃業)「沼カメラ」 の場合には、31年前、1995年1月17日に発生した 大災害の「阪神淡路大震災」で、沼(元)店長の 知己が被災した事があったから、訪問する場合でも、 それ以前の日程とするような配慮が必要であった。 何で、客として、そんなに細かい事にまで気を使う 必要があるか? といえば、それは常連客としての、 立場とか、店舗側との人間関係にも理由がある。 店と客の希薄な間柄ではなく、友人や知人のような、 はたまた親族のような人間関係を築いていかないと なかなか「常連客」とは呼び難いだろう。 それが出来てこそ、客側/消費者側として、様々な 恩恵を得る事ができる。 ましてや、小曽根家の長女、美咲さんは、私の縁談 相手である・・ 実は、その件は小曽根家側が言い出した事では無いし、 様々な障害があって、その話は殆ど進展が無いまま なのだが・・ 現時点においては、美咲さんを始め 小曽根家側でも、その縁談に乗り気な様相に変化して きている。しかし、かなりデリケートな問題なので、 単なる「買い物客」として訪問する事は難しい次第だ。 ・・さあ、そんな事を考えていたら「カメラ小僧」の 店舗前に到着した。私の自宅からは、地下鉄と私鉄を 乗り継いでの訪問なので、万が一店舗が休業していると 無駄足となるのだが、そのあたりは、私は美咲さんと 適宜、連絡を取り合っているので、店が営業している 事は知っている。 ただし、美咲さんが不在な事も知っている。彼女は 既に正月休みの休暇を終え、赴任先の福井に戻って いるのだ。美咲さんとは会えないが、それはむしろ、 現状の”デリケートな”状況においては好都合だ。 私「あけましておめでとうございます 今年も・・ムニャムニャ」 小「いらっしゃいませ。 あけましておめでとう ございます、今年もよろしく・・ムニャムニャ」 あ、”ムニャムニャ”と言っているのは、関西圏では 親しい間柄の場合には特に、あまりはっきりとした 正しい新年の挨拶をせず、そういう部分を適当に小声で 済ませてしまう事が、むしろ望ましいという文化がある。 関西圏全般で、あるいは全国で、そうなのかどうか?は 不明だが、少なくとも私の周りではそういう感じだ。 小「あ、美咲はもう福井に戻りました。 お~い、宏美、匠さんが来たのでコーヒーを。 それと、結衣も居たら声を掛けて呼んでくれ」 今、挨拶をしてる人は、この中古店「カメラ小僧」の 店主の小曽根(おぞね)哲也氏だ。イケメンであるが 年齢は50代前半、恐らくは52~53歳くらいだろう。 彼は、2015年に引退して店舗を廃業した「沼カメラ」 の元店主「沼幸三」氏の義理の息子さんだ。 沼氏の引退の、その年に小曽根哲也氏は、沼氏から 小曽根家の長女、美咲さんと、私・匠との縁談の話を 聞き、激怒して猛反対をした経緯(いきさつ)がある。 その後の2016年から、私はこの「カメラ小僧」に通い 出した。当初、小曽根氏は私に敵意を向けていたのだが 10年の時を経て、その態度は、だいぶ軟化している。 現在の小曽根氏の様相は「積極的に縁談は進めないが 当事者の両人の考え方次第だ」という感じだろう。 美咲さんは今、福井に居るものの、私との恋愛が 少し進展してきていることは、薄々知っている筈だ。 今日の挨拶でも最初に「美咲は福井に戻った」と 言い出したのも、その微妙な心理の表れだ。 次女の結衣さんを呼ぶのは、本来は意味が無い事だ。 結衣さんは、カメラ等には全く興味は無い。 だが、長女の話だけをして、次女を無視する言動は 店長の中では「長女を特別視する事を認めている」 という事になるので、その自己矛盾の解決の為だ。 意味も無く呼ばれる結衣さんが可哀相な気もするが・・ 宏「匠さん、いらっしゃいませ、 いつも、主人や美咲がお世話になっています。 ・・あ、あけましておめでとうございますですね、 本年もムニャムニャ、ホホホ・・・ 外は寒かったでしょう? はい、コーヒーを召し上がれ」 (注:↑画像は生成AIを使用。今回は、適切な宏美さんの イメージの実写映像が生成できず、イラストタッチで代用する) こちらは、小曽根店長の奥様の宏美さんだ。旧姓は沼、 つまり、沼幸三・元店長と和子さんとの一人娘である。 丸顔の美人でグラマーであり、小曽根哲也店長とは、 お似合いの美男美女カップルである。 年齢は40歳代後半、あるいは50歳に届くくらいか? 私と、ほぼ同年代であり、近年では、私は「同級生」 扱いをされる事が増えてきている・汗 ”くの一の変化(へんげ)の術”・笑 で、お化粧を していると、かなりの若作りで、30歳代にも見える。 また、先年に私が小曽根宅のキッチンに、お邪魔し、 宏美さんに食事を作ってもらった時には、まるで母親の ような雰囲気の立ち居振る舞いで母性をアピールしていた。 まあ、宏美さんに限らず、女性は皆、そんな感じであろう。 でも、様々な性質・性格(キャラクター)に成れる事は、 宏美さんの本質的な特徴なのかもしれず、これはいわば ”変身願望”でもあろう。 その変身願望が転じてか? 物語、特に昔の少女漫画が 大好きであり、その話をし出すと止まらない。 いや、止まらないどころか、物語の中の登場人物に ”没入”してしまう事まで多々あり、そうなると、 対応が、なかなか大変だ・汗 少女漫画ならぬ、”漫画少女”と呼べるだろう。 娘の美咲さんが”魔法少女”ならば、その母も同様だ。 私「宏美さん、あけましておめでとうございます。 早速ですが・・ 宏美さん、里中満智子さんの ”天上の虹”は読まれましたか? あの作品、連載開始から実に30数年の時を経て、 2015年に完結していたのですよ、ご存知でした?」 宏「里中満智子さんと言えば、”アリエスの乙女たち” 他は・・ え~と、何があったかな? ”はいからさんが通る”?、”生徒諸君!”?」 私「”はいからさんが通る”は、大和和紀さん。 ”生徒諸君!”は、庄司陽子さんの作品ですね」 宏「アラ、そうでしたわね、ホホホ」 私「・・そう、実はポイントは、そこなんですよ。 里中満智子さんは少女漫画家として圧倒的な知名度 があり、その作品数も非常に多いのですが・・ なかなか”代表作”と呼べるものが無いのです。 宏美さんのような、漫画少女・・ いや、少女漫画の マニアの方でも、里中満智子さんの代表作が、なかなか すぐには思い浮かばないかも知れませんね。 初期の時代では、”アリエスの乙女たち”の他には ”あした輝く”がありますが、それもまた、あまり 認知度は高いとは言えないかも知れません。 他は、1990年代以降の作品かな? 少女漫画の 黄金期の時代とは少し外れているかもしれません。 だからこそ・・ 先年に完結した”天上の虹”は、 まさに、里中満智子さんの代表作となる超大作だと 呼べると思いますよ。私は、そう確信しています」 宏「女性の天皇のお話だったかしら? 大化の改新?」 匠「はい、女帝の持統天皇が主人公です。 時代背景も幅広く、大化の改新以前の時代から、 持統天皇の死後に至るまで、物語が続きます。 コミックで全23巻、まだ読まれていないならば、 今度から、少しづつ持ってきましょうか?」 宏「キャーッ! 是非是非、持ってきてね。ヨロピク」 宏美さんは、なかなか食えない性格なのだが、 少女漫画を持ち出せば、かなりチョロい・笑 まあでも、私も少女漫画好きだし、特に、この作品の 場合では、その歴史背景にも興味があるので、宏美さん と話をする事は楽しい。 6年ほど前から、この店に来て宏美さんと会う時には たいてい少女漫画の話となる。 そして、宏美さんは私が様々な年代の人達と、様々な 趣味の話題で会話を盛り上げれる事を知っていて、 その事から発展し、「年の差なんて関係が無い!」と、 私と美咲さんとの縁談については、小曽根家の中では 最も推進派となっていた模様だ。 ましてや、およそ1年ちょっと前、私は宏美さんの ”親娘丼”(汗)を食べながら、”近い将来に必ず” と結婚宣言に近い事を宏美さんに口走っていた。 まあ、わざわざ最初に”主人と美咲がお世話に・・”と 言ってくるのも、その心理の表れであろう。 結「あれ、またママが匠さんと少女漫画の話を しているわ、怪しいカンケーね・笑 えっ? 持統天皇の話? それ、アタシも聞きたい、 なにせ”歴女”(歴史マニアの女性)だからネ」 小「こら結衣、新年の挨拶はどうした?」 結「あ、そうでした! 匠さん、”アケオメ”」 私「結衣さん、あけましておめでとうございます。 でもな、”アケオメ”って、もう死語じゃないの?」 結「まあ、それはイイわ。 ねえねえ、天上の虹って 額田王(ぬかたのおおきみ)出てくる? まあ、当然出て来るわよね? 天武天皇妃だしネ。 アノお姫様の三角関係、かなり興味があるんだ、 歴史上では、詳しい事はわかっていないしね。 マンガの世界だったら、その制限が無いのかな?」 私「うん、出てくるよ。そして結衣さんの想像どおり、 漫画では史実の実証性は不要で、書きたい放題だ」 結「キャー、アタシにも、そのマンガ読ませて。 オ・ネ・ガ・イ。 額田王の三角関係って、男女を逆にしたら、なんだか 匠さんと、おねいちゃんと、アタシの関係みたい?」 こちらは、小曽根結衣(ゆい)、小曽根家の次女で 美咲さんの2つ違いの妹。現在22~23歳であり、昨年に 大学を卒業して就職をしている。仕事は雑誌やWeb記事の 編集関連と聞いているが・・ 見ている感じでは、その 仕事自体に力を入れている様相は全くなく、ネットの 世界で暗躍する、何か裏の仕事を持っている模様だ。 そう、彼女は、自称「隠密」と言っているくらいに、 裏の世界の事が大好きだ。幼少の頃から「戦国マニア」 で、その方向性が「忍者」「くの一」に発展し、さらに 「スパイ」物が大好きという感じで、日常の言動も、 まさしく「隠密」。彼女の敵となる相手には全く容赦が なく、その対象が肉親や姉であっても同様だ。 通称「恋愛名人」または「恋愛マスター」 高校生の頃から多数の彼氏を次々に変えてきている。 恐らくは、殆どの男達は彼女の手玉に取られてしまい、 吸い尽くされて、ボロ雑巾のように捨てられてしまう のだろう・・ 恐ろしい女だ。 私と美咲さんの縁談については、それをサポートする 気持ちと、ブチ壊そうとする気持ちが交替で発生する 模様で、時に味方、時には途方も無い難敵となる。 できれば味方に取り込んでおきたいが、非常に複雑な 感情を持っている為、彼女の取り扱いはデリケート。 ”三角関係”と、わざわざ公言する事が、その典型例だ、 勿論、そんな関係性は欠片も無い事は明白だ。 この物語中での最大のキーパーソン、最重要人物である。 (注:↑画像は生成AIを使用。結衣さんのイメージ映像。 正月にノースリーブというのも不自然かも知れないが・・ まあ、結衣さんは、いつでも”イケイケ”という感じだ・笑) 小「さて、匠さん、今日は何かお探しで?」 匠「まずは、レンズとします。カメラは最近ではもう 欲しいものが無いので・・汗 今日は、年々の挨拶がてらなので、特に指名買いも 無いですね。ちょっと安目のオールドレンズあたり にしておこうかな・・?」 小「勿論、マニアックなものですよね? 難しいなあ・・ え~と・・ あ、たとえば、このレンズは?」 レンズは、CANON FD 24mm/F2.8 S.S.C. (中古購入価格 2,000円)(以下、FD24/2.8) カメラは、FUJIFILM X-T1(APS-C機) 私「S.S.C. (Super Spectra Coating)仕様ですね。 1971年からのPENTAXのSMC(後にsmc)仕様の 多層コーティング技術に対抗し、1973年から 1978年頃まで、CANONのFD型レンズ群での、 通常(S.S.C.なし)版の後継型として、S.S.C. またはS.C.の名称を持つ多層コーティング版 レンズが発売されていました。 しかし、1979年頃から、マウント装着構造を 変更した New FDレンズ(注:これは通称。 当時の正式名称はNew表記なし)に変遷すると、 この時代、既に多層コーティング技術搭載は 常識的となっていたので・・ S.S.C.等の表記は廃止されました。 このレンズは、1973年版だと思われます」 小「あいかわらず、とてつもなく詳しいですね。 ”レンズ史”の年表が頭の中に完璧に記憶 されているのですね・・」 私「まあ、そこまでは、マニア層だったら誰にでも 可能な事でしょう。で、肝心なのはここから・・ S.S.C.銘が付くFDレンズの販売期間は5~6年間 程度と短かった為、希少なレンズとなりました。 その為、1996年頃~2003年頃までの第一次 中古カメラ(レンズ)ブーム期にS.S.C.レンズは 珍重されるようになり、中古ブームの後期には、 それが投機(転売)対象になってしまいました」 小「ええ、その話は聞いた事があります。 わたしが初代の「沼カメラ」で働き始めた頃です。 その中古カメラブームの時に、当時のお客様達から 良く聞いたのが・・ ”キャノン(注:キヤノンの誤り)のFDレンズで SSC(注:S.S.C.の誤り)と名前が付くレンズは、 良く写る貴重なレンズなのだ。滅多に見ないが、 もし見つけたら買っておくのが良い”と・・」 私「まあ、それが典型例ですね。 だいたい、間違ってSSCと言って(書いて)いる 時点で、もう既にマニアとは呼べないのですよ。 実物のレンズを使った事も、見た事も無いのに、 噂や思い込みだけで”S.S.C.が良い”と言い張る。 それと、”買っておくのが良い”とか言うのも、 投機または転売の”情報操作”の典型例ですね。 例えば、中古ブームの前期では純粋マニア的な 要素を持った人が、”投機”が発生してしまうと、 そうしたマニア層までが、単なる”転売ヤー”に、 身を落として(おちぶれて)しまう」 小「なんとも情けない話ですね。 わたしもマニアの端くれ。そんな中途半端は あまり認めたくないですね。 まあ、確かに転売は”悪事”だと思っていますが、 それでも、やるならば、例えどんな事であっても、 徹底的にやるべきでしょう。 それが、マニアとしての本質で王道ですよね」 私「ええ、小曽根店長の御意見に100%同意です」 小「同志ですね! 良かったです」 結「なんだか難しい話で、良くわからないわ。 パパも、そんな事で匠さんを認めるならば、 早く、おねいちゃんとの事も認めてあげたら?」 小「こら、結衣! もう御挨拶も済んだのならば、 早く部屋に戻りなさい! 匠さん、すみませんねぇ・・ 変な娘で」 私「(うん、確かに小曽根パパには早く認めて欲しい) いえいえ・・ 気にしませんよ、愉快な娘さんです」 小「で、このレンズ、いかがしますか? 税込で2,000円です」 私「勿論、購入させていただきます。 あ、ちなみに、勿論ご存知だとは思いますが、 2004年頃の”デジタル一眼レフ元年”以降、 FD系レンズは、それが装着できるデジタル機が 無くなってしまったので、中古相場は大暴落。 2010年前後をピークとして、その相場は底値に なりました。 しかし、2020年のコロナ禍以降、いや、正確に 言えば、コロナと無関係に2019年の消費税増税 を見据えた、2018年からのカメラ等機材の 高額化のあおりを受け、希少なFD系レンズは、 相場が大幅高騰。その一部は2000年代相場の 10倍から30倍もの転売価格になってしまった ものもありましたね」 (その時、小曽根店長の目がキラーンと輝いた。 商売人気質が出たのだろうか。昔からそういう 所がある人だからな・汗) 小「匠さん、その話、もう少し詳しく・・」 私「では、実例を準備しますので、又、次回にでも」 小「そうですか! 情報、いや、またのご来店、 お待ちします。 まいどあり~」 (私:ふう・・・ 美咲さんが居てもいなくても、 なんとも疲れる一家だ。もし将来に親戚付き合いを しなくてはらないなら、いったいどうしようか?) ----------- 2026年:結衣。匠さんと、お食事に行く 結衣 23歳の視点: この年の夏、アタシは匠さんと食事に行ったの。 匠さんとのお話は、実に楽しく、心地よく、 アタシ、彼の事を好きになりそうだった。 おまけに、以前から疑問だった「A店のプリン」 の謎解きをしてくれたの。 だって、初めてお会いした時、アタシの大好物 だった地元商店街のA店のプリンを、ドンピシャで 正解させて、「結衣さんに」って、持ってきて くれたんだもん。 誰にも聞いていないのに、いったい、何故? (注:↑写真は生成AIによる、結衣が5歳の頃に A店のプリンを買いにいった時の記憶のイメージ) 謎解きの推理を聞いた時、アタシの”スパイの血” が騒ぎ出し、なんだか物凄く興奮してしまって・・ ハァハァと、本気で姉から匠さんを奪おうとした。 (注:「外伝」小説、第11話参照) だけど、その後、”匠さんの秘密”を聞かされて、 それもまた、アタシの心を震わせたのだけど・・ 別の理由があって、一瞬で、その恋心は醒めて しまったの。後で詳しく、その時の話をするわ。 (注:↑写真は生成AIによる、結衣のイメージ画像) だけど、とりあえず、アタシは”匠さんと お食事に行った”という事実を姉に伝えたわ。 だってこれは、事態を進展させる為の、とっても 重要なトリガー(引き金)だからね。 1発で命中させてみせるわ! あ、子供を作るわけじゃないわよ、スケベだわネ。 --------- 2026年:結衣の様子が不穏な件 美咲 25歳の視点: 結衣から、”匠さんを誘って、二人だけで 夜に食事に行ったピョン”って連絡があったわ。 まさか、リモート講座の時に、結衣がみせた ”アタシが貰っちゃうから”という態度は 本気だったの? (本編補足編の通算第16話参照、または 外伝アナザーストーリ、第10/11話参照) そして”物凄く楽しかった”って、電話の声は、 とても弾んでいたわ。ワタシ、そこまで鈍感じゃあ ないわ。全く気が無いようには、とうてい思えない。 ”お話が気持ち良かった”って? ・・まさか、あの子、匠さんと何かあった? ”プツッ”と、心のどこかが弾けた感覚があった。 暗い気持ちがワタシの中でゾワゾワと生まれてくる。 妹とは、いずれ腹を割って話をする必要がありそうね・怒 ============================================ 2055年:とある平行世界の修道院 タクミの視点: 以前、Missaとユートが、カレンの力を借りて、 あちらの世界の美咲に、思念を”インストール”して から、そろそろ3年か・・ たぶん、既にだいぶ変化 した時間線が進んでいることだろうな。 確率87.3%、とかユートも言っていたしな。心配は いらないのだろうか? もし、こちらの世界とあの平行世界での時間の経過が 同じペースならば、あのバスの日は2023年だったから その3年後の2026年には・・ あ、あの件があったか。 そうだ、美咲と結衣の京都旅行だ! これはまずいぞ! 美咲の人生の最大の選択肢が そこにある。 その姉妹会談の結果として、美咲が廃人同然になって しまったり、ユイがワシの妻になってしまう未来も 十分に有り得る。 で、この今世も実は、美咲→香織→美咲→Missaと 続く時間線の上に成り立っている。ここで下手な事が 起こると、今世でのワシの存在すら、全く違う状況に なっているかもしれない。 ユートの理論によると、平行世界は無数に存在するらしい。 だから、まあワシやMissaの存在が消える事は無いだろうが 本当に安心していて良いのだろうか? う~ん、カレンの力を借りたとしても長時間の平行世界 のモニタリングは無理だろうし、ユートの人生選択機の 試作品も違う時間線を歩んでいる今では、もう役に立たない。 そもそも、ユートは、ワシとMissaの結婚後、既に異世界に 飛んでいるので、今は相談をする事もできない。 どうする? どうする? 成功確率87.3%での残りの 12.7%は多分、この京都旅行の結果で決まるのだろう。 もし選択を間違えると、あちらの世界の美咲はズルズルと 負のスパイラルに落ち込んでいくぞ・・・ 怖い話だ。 (注:SFの世界では記載法として”平行世界”と”並行世界”の 2種類があるが、どちらも同じ意味として解釈している) ============================================ 2026年:結衣との京都旅行 美咲 25歳の視点: 妹から「一緒に旅行に行こう」って連絡があったわ。 珍しいわね、今までは一度もそんな事は無かったわ。 でも、とても良い機会だわね。 色々と、ちゃんと話し合いをしないとならない。 ワタシは妹と相談し、住居の中間地点となる京都で 待ち合わせをし、紅葉の観光と温泉を楽しむ事にした。 実は、あまり気が乗らない旅行だったのだけど・・、 待ち合わせで現れた結衣は、かなり機嫌が良く、観光は それなりに楽しかったわ。 あれれ、ちょっと意外。 夕方に旅館について、夕食を食べてから、2人で温泉に 入りにいったの。2人で一緒に入るなんて、だいたい 20年ぶりくらいかしら? ワタシよりも結衣の方が胸が大きいので、その事を ちょっとグチったのだけど、結衣は、笑いながら、 結「アタシの方が、和子おばあちゃんや宏美ママの グラマーの血を強く引いているのよ。 おねいちゃんはパパの方の血よ、イケメンから 美人が生まれたんだわ」と言った。 なんだ、結衣、なかなか可愛い妹じゃあない。 夜、布団を敷いた後、結衣は、先程コンビニに 寄った時に買ってあった缶ビールを2本、部屋に 据えつけてあった冷蔵庫から取り出してきた。 結「はい、おねいちゃんの分」 と冷えた缶ビールを出してきて、蓋を開けて乾杯。 すると結衣は、これまでに見た事が無い、とても 真剣な顔をして、話を始めた・・ 結「あのね、大事な事だから、ちゃんと聞いてね。 実は、匠さんの秘密を全部知ってしまったの」 美「ええっつ? それは何? いったいどうやって?」 結「アタシの誘導尋問を使って、匠さんから直接聞いた」 ワタシの眉毛が、キッ!と吊り上がった事が、自分でも 良くわかった。まさか、この子、匠さんと・・ 結「あ、心配しないでもいいわ。アタシは匠さんには 手を出していないし、今後も何もする気は無いワ。 じゃあ、話の続きね。 あのね、実は、匠さんは結婚していたの」 また、ワタシのこめかみが、ピクピクッ!と動いた 事が自分でも良くわかった。 ・・だったら、縁談も無し? これでゲームオーバー? 結「匠さんが結婚していたのは、今から20年近くも 前の事なの。例の、ブログに載っていた彼女さん 達の、いずれかの人なのかしら? あるいは、その女の人の写真があったら、もう とっくに削除しているわよね。 だから、詳しくはわからないわ。 でもね、結婚後は、とても折り合いが悪く・・ まあ良く聞く”性格の不一致”とか言うやつね。 だからね、すぐに二人は別居したの。 子供はできなかったって。 別居したのは2006年くらいと言っていたかしら? その頃、匠さんは”沼カメラ”に既に通っていたけど、 沼のおじいちゃんの「匠氏が1年ほど来なかった時が 何度かあった」という証言と一致するわね」 美「それで、どうなったの?」 結「匠さんは、離婚をしたかったのだけど、奥さんが なかなか離婚届にハンコを押してくれなかった。 子供は居なかったので、親権がどうのこうのという 話にはならなかったけど・・ 匠さんの親御さんが 亡くなった事で遺産が入ってきていたんだって」 美「あ、それは哲也パパの大学の時の状況と同じね」 結「匠さんは、奥さんに遺産を分けてあげる意味を 感じられず、財産分与を拒否したの。 そしたら、奥さんは”財産分与ではなく慰謝料だ” って言い出したみたい」 美「う~ん、慰謝料かあ・・ 厄介な話ね」 結「でもね、アタシの調査では、ハリウッドのセレブの 離婚ではあるまいし、日本での普通の夫婦の離婚に おいて、そんな多額の慰謝料を請求したり、それが 認められることなんて、まず無いんだって」 美「へぇ~ そうなんだ」 結「だからね、匠さんは、それにも抵抗した。 おまけに、匠さんが集めているカメラやレンズに それなりの価値がある事に奥さんが気づいたら、 そのカメラやレンズまで”慰謝料としてよこせ” と言ってきたみたい」 美「酷い奥さんだわね。そりゃあワタシでも怒るわ。 ”氷結の姫”だったと思っていたけど、実は ”魔女”だったのか・・」 結「そういう感じで、離婚調停は泥沼状態に・・ 長らく別居したまま、匠さんは籍が入ったままで 身動きが取れず、おねいちゃんにプロポーズをする 事も、何もできなかった」 美「うん・・ なるほど、そうだったのね。 だからずっと、何かひっかかる態度を続けていたのね。 でも、ワタシにプロポ-ズしたかったのね。 うん、よかったわ!」 結「それでね、最近でも、まだ揉めていたみたいだけど、 えっと・・ 2021年頃だったかな? 匠さんが、 お店に一度も来なかった年」 美「ええ、そうよ。 そんな理由があったんだ・・」 結「だけどね、最近、2024年か2025年ごろになって、 事態は急展開するの」 美「いったい何があったの?」 結「前の奥さんに恋人が出来たのよ。 で、彼女は、自分が新しい男と結婚したいから、 匠さんとの離婚を認めたの。 勿論、慰謝料とかそんな話は消えて無くなった・・」 美「それって、つまり・・」 結「そうよ、これで、匠さんが今まで隠し持っていた 問題点は全て解決したわ。 匠さんは、アタシに機嫌よく、その話をしてくれた。 ほら先日、アタシと匠さんが一緒にご飯を食べに いった時よ、あの時に話してくれたの」 美「(やった! これでノープロブレムだわ!) そうだったの・・ 結衣、良く調べてくれたわね、 そして、良くワタシにその話を伝えてくれた。 ありがと・・ 本当にありがとう・涙」 結「アタシの隠密スキルも、何かと役に立つでしょう?笑 でもね、おねいちゃん、まだ話は終わっていないわよ」 美「えっ? まだ続きの話があるの?・汗」 (美咲:もしかして・・ 匠さんが完全にフリーになった ので、結衣がワタシのライバルとして、三角関係? それはまずいわね。でも、そういう話になるのかも) 結「おねいちゃんには、将来の事を、はっきりと決めて もらいたいの。 ワタシのスマホに書いてきたから、それを見てね」 美咲の視点: 来たか! ワタシと結衣の、どちらが結婚するか という話だろうね? 結衣のスマホに書かれていた、将来の選択肢は3つ。 1:姉は大阪に戻り、匠さんと結婚するが店は継がない 2:姉は大阪に戻り、匠さん以外と結婚して店を継ぐ 3:姉は大阪に戻らず、福井で別の人と結婚して暮らす 何それ? 全部、ワタシの将来の事じゃあない。 結衣が何かちょっかい出して来るのだと思っていたわ。 何も迷う必要は無いわね、1番よ、1番! 他の選択肢なんて、書いてある事自体が無意味よ。 そっか、結衣は”早く行動を起こしなさい”と、 ワタシに言っているわけか。 美「うん、1番だよ、それしか考えられないわ。 福井に帰ったら、できるだけ速やかに、仕事を キリの良いところで終えて、退職して、その後に 大阪に帰ってワタシから匠さんにプロポーズするわ」 結「そっか、やっと決心したのね。 じゃあ、もうアタシは無関係だから後は頑張ってね」 美「結衣~ 色々とありがとう、一生感謝するわ!」 結「感動しているところ悪いんだけど、もう1つだけ 重要な報告があるわ」 美「えっ? まだあるの?」 結「実はね、匠さんと食事に行ったのは”アタシから 誘った”って言ったんだけど、アレは嘘よ。 本当は、匠さんの方から誘ってくれたの。 アタシはね”もしかしてアタシに気がある?”と 思ったし、食事の時の会話が、あまりに心地よくて・・ それとね、以前の、商店街のA店のプリンの件の 謎解きもしてくれてね・・ アタシはね、かなり”その気”になっていたのよ。 興奮しちゃって・・ もう少しでヤバかったわね。 そしたら、匠さんが前の奥さんとの顛末をアタシに 話してくれた。結構ショッキングな話だったけど、 聞き終わったアタシは、”それって、匠さんは 今フリーよね?”と思ってしまい、再び本気で 匠さんを姉から寝取ってしまおうと思ったのよ」 美「結衣、それって・・・」 結「でもね、恋愛名人のアタシの誘いにも、匠さんは 全く動じず、冷静に、こう言ったの、 ”今日、キミを誘ったのは、結衣さんから美咲さんに それとなく、この話を伝えて欲しかったからだ。 なんかね・・自分で言うのが照れくさくて”って 言い出したの。 つまり、アタシなんか全く相手にされていなかった、 アタシは、ただのメッセンジャーだった訳ね。 匠さんは最初から、おねいちゃんの事しか見ていないわ。 アタシは、その瞬間、姉に対しての勝ち目は無いと思い、 匠さんの事は”単なる気の迷い”と気持ちを封印したわ」 美「結衣! この~、何もかも、本当にありがとう!」 結「おねいちゃん、自分が嬉しいからって、アタシの顔を、 グリグリしないで。 アタシ、一応は、失恋したんだからね・笑」 (注:↑写真は、生成AIを用いた姉妹のイメージ画像) その翌日、私達姉妹は、さらに丸一日、京都の紅葉観光 を楽しんだ後、夜の電車で、福井、大阪の各々の家に 帰宅したわ。 (注:↑写真は、生成AIを用いた美咲のイメージ画像 全ての問題点が解決し、すっきりとした雰囲気) ------- 2026年:アナザーストーリー 結衣 23歳の視点: アタシね、実は、この恋愛模様の顛末を、そのうちに 小説にまとめようか、と考えていたんだ。 確かに全部が身内の人だけの話だけど、これはこれで 結構、波乱万丈だし、中身も面白いと思うんだよね。 でね、アタシが考えていた「アナザーストーリー」では、 匠さんの問題点は、彼が”難病である”と想定して いたのね、だって、たまに長期間、店に来ないって、 ”それって病院で療養生活?”と思ってしまうわよね。 それで”京都旅行”が、小説のクライマックスなのよ。 外伝小説でアタシが出す予定だった3つの選択肢は、 以下だったの。 1:姉が匠さんと結婚する 2:アタシが匠さんと結婚する 3:二人とも別の恋人を見つけて結婚する この3つの選択肢の答えは、その場では出ないわ。 だからね、私達姉妹の実際の選択肢は以下の2つよ。 A:その場で答えを出さず、姉妹の衝突もなく、 うやむやで終わらせる。 B:姉妹は大喧嘩になり、全面対決する。 Aの選択肢は、姉が1を選び、その後に時間を置いて 匠さんにプロポーズをするストーリーになるわ。 アタシは、Aになった場合は早急な行動は起こさない。 でも、匠さんは重病に侵されているから、姉とは 結婚できない。だから姉のプロポーズは失敗するの。 これはアタシが書いた外伝(アナザーストーリー)の 第10話の結末ね。 Bの選択肢は、アタシが、姉へのライバル心から 意地になって、アタシが先に匠さんにプロポーズを するの。アタシは彼の病気の事を知っていて、それを 容認した上での告白だから、匠さんはプロポーズを 断る事が難しいわ。 こちらはアタシが書いた外伝(アナザーストーリー)の 第13話の結末ね。 う~ん、AとB、どっちを選んでも面白いストーリーに なるんだけどなあ・・ 現実は、ちょっとフツーだわね。 (注:↑写真は、生成AIを用いた結衣のイメージ画像) まあいいか、アタシは姉に負けてしまったので、せめて この小説を、そのうち完成させて、その小説(外伝)の 中では、アタシが姉に完全勝利するのよ、アハハ・・ さあさあ・・ 早く小説の続きを書かなくっちゃ。 アタシって、匠さんのゴーストライター? ちがうわよ、 アタシそのものが、匠さんから生まれてきた仮想人格なの。 複雑に絡み合う平行世界、事実は小説よりも奇なりよ。 ??の視点: その通り、私が結衣のゴースト・イン・ザ・神智核シエル 「そうしろってささやくのよ、私のゴーストが」 じゃあ、もう行くね、えいっ! ”高額明細”。 あ、まちがった、”光学迷彩”! ヒューン・・ 荒巻「少佐~~!」 バトー「もっとこ~~!」 --------------- 2026年~2027年:退職の準備と家族への報告 美咲 25歳の視点: 結衣との京都旅行から帰った後、ワタシはすぐに 会社の上司に報告に行った。 「郷里で縁談があるので、近いうちに退職します」 と伝えると。 「それはおめでとう。今やっている研究をキリの良い ところ迄で終わらせてくれたまえ」との返事。 ワタシは、”師走”という名前の通りに、とても 忙しい12月を過したわ。 残業で遅くなる事も多かった、忘年会も辞退して 研究を続けた。クリスマスなんか、あったかどうかも 良く覚えていないわ・汗 (注:↑写真は、生成AIを用いた美咲のイメージ画像) 年末年始は短期間だけ帰省した。匠さんに会いたかった けど、あの人の正月は、トレーニング? いえ、なんだか 良くわからない恒例の儀式? そうした習慣があるので、 短期間の帰省をしている事だけをLINEで伝えた。 より重要なのは、ウチの両親、それと沼家に対しても、 退職、帰郷と、今後の縁談の見通しを伝える事よ。 匠さんにも同席して貰いたかったけど、なんか順番が おかしくなるから、まずは、詳細を匠さんと、二人で 相談をしてからだわね。 両親も沼家も、だいたいの状況は理解して貰えたみたい。 和子おばあちゃんだけ反対派だったけど、おじいちゃんが とても喜んでいたので、おばあちゃんも折れると思うわ。 とんぼ帰りで福井に帰り、引き続き研究の仕事のまとめに かかる。研究のレポートを書きながら、退職届を準備し、 引越しの準備。ガスや電気屋や水道、市役所やらカード 会社への届出とか、本当に色々と大変だわ。 結婚して新居に移ったら、またこれを二重にやらなく てはならないのか?と頭が痛いので、一部の転居の 手続きは一時的に保留としたわ。 -------- 2027年:帰郷 美咲 26歳の視点: この年の初春、ようやく福井でやるべき事を全て終え、 大阪の実家に帰郷する事となった。 (注:↑写真は、生成AIを用いたイメージ画像) 2027年:匠さんに連絡 美咲の視点: まずは、匠さんに1度お会する事が必要だわね。 帰郷の報告、そして将来の展望・・ あ、この時点でワタシからプロポーズしちゃう? いやいや、焦る必要は無いわ、まずはともかく お会いして、お互いの気持ちを確認しあう事が大切よ。 ワタシが福井で仕事をしている3年半、いや4年近く にもなったかな・・ その期間でも、何度かだけは 匠さんとはお会いしているけど、今までに会った回数は 10回くらいしか無いわね。 今は1度だけでも、その回数を増やす事が重要だわ。 (注:↑写真は、生成AIを用いたイメージ画像) 夜の街で、匠さんとお会いするのは珍しいわね、 夜に帰った事はあったけど、もしかして、会うのは 初めてかも知れないわ。 そのまま外泊、とか言うことには、まずならないと 思うけど、ワタシ、ちょっとだけ準備していた、ウフフ 匠さんは、また少しふけた? まあ、そうでしょうね。 ワタシが4年近くも福井に居た事も問題だったわね、 でも、今から思えば、その期間は無駄にはならなかった。 ワタシの気持ちが、はっきりしたからね。 ワタシの、その気持ちを、匠さんに伝えたの。 彼もまた、前の奥様との経緯をお話してくれた、 そして、今ではお互いに何も障害が無いことを 改めて確認しあったの。 やっと、全てが、これから始まるのね・・ ワタシの今までの気持ちは、完全に一方通行の恋だった、 つまり、”お子ちゃま”だったのよ。 でも、もうワタシは大人の恋愛をしている。 カラブランカの街で、かつての恋人同士が再会するの、 酒場で甘く切ない想い出の音楽が流れてきて、二人だけの 時間を満たしていくの。あ! ワタシ、その映画を見て いなかったわ・汗 その後のラストはどうなるのかしら? もしかして”ホエールウォッチング”に行くのかな? その話をすると、匠さんに大笑いされた。 彼も5年前のレンズ講座の時の事、まだ覚えていて くれているのね、そして、その後に喫茶店でお話しして カサブランカの”大人の恋の魔法”をワタシにかけて くれた事を思い出したのね。 そうよ、今、その魔法が、ワタシの心の中にしんしんと 染み渡っていくことが、ようやく実感できたわ。 ”As Times Goes By"、時が流れていくがままに・・ ずいぶんと遅効性の精神魔法なのね、ウフフ・・ ------------- 2027年:美咲 26歳 プロポーズ! 「私」の視点: 長かったけど、ようやく殆ど全ての問題点が解決した。 美咲さんと最初に会って話をしたのは、2020年の コロナ前の時だったな。もう7年も前になるか。 思えば、その時に私も美咲さんの事を好きになって いたのだろう。だが、その後は、コロナ禍だとか 美咲さんの福井への就職とか、私の離婚調停や、 カメラ店の後継問題、年の差、など、色々と問題が あったので、それらが障害となっていて、なかなか 話が進展していなかった。 だけど、美咲さん側からすれば、恐らくは13歳位 の年頃から、沼(元)店長を通じて、私の事を 何かと意識していたみたいなので、彼女にとって みれば青春の全ての時間を恋に捧げてきたような ものだ。これは、そんなに”軽い”話ではない。 年が離れている事、その障害は、まだ残っている。 しかし、もう、あれこれ言っても何も始まらない。 私の方から、今後の人生を掛けて美咲さんを幸せに する事を宣言しないとならないだろう。 要は、プロポーズか・・ なかなか緊張するな。 いつものように冗談半分の態度ではまずいしなあ・汗 --------- 美咲の視点: 匠さんから会おうと連絡が来たわ、いよいよ 最終局面かしら? 何かと緊張するなあ。 匠さんって、よく”結婚はゴールでは無い”って言って いるわよね。まあ、妹の結衣も同じような事は言うけど、 匠さんの場合には、ご自身の結婚後に色々と、大変な 事があったわけだから、やはり経験値が違うわよね。 前の奥さんと比べられる? いや、そこはワタシは 気にしないわ、ワタシの方が誰よりも彼を愛している。 ワタシの心がブレなければ、この結婚は必ず上手く行く。 そう自分に言い聞かせ、彼を信じて行動しないとね・・ その日、ワタシは匠さんからのプロポーズを了承した。 そして、ワタシは彼と、初めての口づけを交わした。 長かったわ、この日を待ち焦がれたわ、ワタシ、とても 幸せだし、これからも必ず、ずっと、ずっと・・幸せに なってみせる・涙 読者”26歳にもなって、キズごときで、ウブだなあ。 まだ「ABC」のA段階だぞ、早く先に進まんかい” 美咲「(プツッ)読者のアナタ、何もわかっていないのね? キスは”愛の誓約”なのよ。”あなたを愛します” という宣言であり、プロポーズや告白の後で行う ”恋愛の契約”としての行為でもあるのよ。 ほら、結婚式でも、そういう事を宣誓するわよね? あれは儀式でも慣習でもないわ、それが”真実”なの。 ワタシの知り合いの女性がね、あまり好きでもない 男の人に抱かれても、キスは許さないんだって。 ”身体を許しても、心は許さない”っていうやつね。 ワタシには、その気持ち、良く理解できるわ。 ”ABCのA段階”だって? あなた、”男の子”ね? いきなり女性にキスして、それで上手くやったと 思っているのね? 本当の恋愛をした事がないのね? 女性の事、何もわかっていないのね? あなたね、恋人とか奥さんと、あまりキスをしない ようになっていたら、それはもう”愛されていない” どころか、”アタナなんか、もう好きでもない”と 言われている事と同じなんだからね、気をつけてね” 読者”あうっ! タラ~・汗” ============================================ 追補:勿論だが、この小説は全てフィクションだ。 「私」または「匠」という人物も完全に架空であり、 筆者の体験談や願望を書いているという訳でもない。 モテすぎる、という意見も無効だ。現実世界の誰にでも 一生に一度くらいは異性の誰かから真剣に愛される事は 全く不思議では無い話だ。この小説の中の「匠」も、 「美咲」以外の誰からも真剣には愛されていない。 誰にでも起こり得る、ごく普通の恋愛ストーリーだ。 いや、厳密に言えば恋愛小説ではなく「心情小説」だ。 本作では、登場人物達の心理や心情の機微について とても細かく描く事を主眼としている。 また、それらの心情は、時代や年月の経過とともに、 登場人物毎に、少しづつ変化していく。 現実世界での時事、世情、流行等の背景を取り入れる 事もしている。つまり、虚構の小説であっても、その 心理描写に高いリアリズムを与えようと考えている訳だ。 ”生成AI”によるイメージ画像の使用も、その一環だ。 現在の世情では、その新技術の使い道が良くわかって いない状態だと思うが、このシリーズ小説においては、 1つのサンプルとしての、生成AI利用法の提案だ。 ---- では、今回の小説は、このあたりまでで。 次回は2027年編、結婚式や結婚生活の話が中心となる。 #
by pchansblog2
| 2026-04-11 19:17
| 連載中:【空想中古店】第一部
本短期シリーズは「超お気に入りシステム」編と 称し、私が個人的に好んで使っているシステム (カメラ+レンズ)等を順不同で紹介していく。 全7回程度の短期シリーズ記事となる予定だ。 また、本シリーズは「架空対談」方式として、 カメラマニアM君(仮想人格)との対談形式とする。 なお、M君の性格はクセの強い設定となっている。 対談の内容はフィクションを主体とする。 本記事では、デジタル一眼レフ編の(2)とし、 SONY機3台、OLYMPUS機1台、PENTAX機4台 を準備し、それぞれ1本(一部2本)の母艦との 相性の良いレンズを装着しながら、架空対談を 進めていく。 では始めよう、まずはSONY機の1台目からだ。 カメラは、SONY α77Ⅱ (APS-C機) (2014年発売、中古購入価格 76,000円) レンズは、SONY Sonnar T*135mm/F1.8 ZA (SAL135F18Z) (2006年発売、中古購入価格 89,000円) More #
by pchansblog2
| 2026-04-09 07:04
| 連載中:超お気に入りシステム
本短期シリーズは「超お気に入りシステム」編と 称し、私が個人的に好んで使っているシステム (カメラ+レンズ)等を順不同で紹介していく。 全7回程度の短期シリーズ記事となる予定だ。 また、本シリーズは「架空対談」方式として、 カメラマニアM君(仮想人格)との対談形式とする。 なお、M君の性格はクセの強い設定となっている。 対談の内容はフィクションを主体とする。 本記事では、デジタル一眼レフ編の(2)とし、 SONY機3台、OLYMPUS機1台、PENTAX機4台 を準備し、それぞれ1本(一部2本)の母艦との 相性の良いレンズを装着しながら、架空対談を 進めていく。 では始めよう、まずはSONY機の1台目からだ。 カメラは、SONY α77Ⅱ (APS-C機) (2014年発売、中古購入価格 76,000円) レンズは、SONY Sonnar T*135mm/F1.8 ZA (SAL135F18Z) (2006年発売、中古購入価格 89,000円) では以下は「架空対談」とする。 匠「お~い、M君~」 (PCのWeb会議で、リモートのM君を呼び出すが、 画面は真っ暗だ・・・ 2分ほど待っていると、画面が変わった) M「悪い悪い。サーバーが混んでいたみたいで最初の 接続に失敗した」 匠「ふむ、今見ているM君の姿はアバター(化身)か? 実体は、どうなんだ?」 M「まあ、どうでも良いではないか(笑) 実体はAIだよ、聞かれた事に反応して答える」 匠「ウソをつけ。現代で、そこまで高性能なAIが あるかよ。本当は後ろに隠れていてしゃべって いるのだろう? アバターも怪しいもので、単なる 実写加工なのではないのか?」 M「架空対談なので、何でもありだよ(笑)」 匠「まあいい、私としても対談ができれば、実体が 何であっても構わないさ。 今回も、いつものように、ぶっきらぼう・・ あ、失礼(汗)、辛口対談をしてくれれば良い」 M「ああ、わかった。 で、今回はSONY α77Ⅱと大口径望遠か。 比較的オーソドックスなシステムだな」 匠「ん? 私のPCカメラに写る画角と解像度で、 この機材が何だか、はっきりと見えているのか? やっぱ、何か仕掛けがあるな?」 M「ないよ、気のせいだ。こっちは大画面で見て いるしな、HDの200万画素級ならば機種名も読める」 匠「なんか、ウソッぽいなあ。HD解像度で通信を している訳ではないぞ。 画像検索か?まあでも 詳細が写っていない所まではマッチングも出来ない だろうしなあ・・ まあいい、何でもアリだ(笑) うん、確かに、これはオーソドックスだよ。 しかもやや古い、レンズは2006年くらいだ。 そして、α一眼レフは、コロナ禍の頃に、ひっそり 生産完了となってしまっているから、終焉システムだ」 M「もったいないなあ、SONYのα(一眼)も、10年間 ちょっとしか続かなかった訳か。 で、そんな古(いにしえ)のシステムを、後年でも 使い続ける意味は何だ?」 匠「”いにしえ”でも無いだろうさ。 ”奈良の都”ほどには古くない(笑) 135mm/F1.8級レンズは、ほぼこれが初の製品だ。 以降の時代でも、あまり製品数は多く無い。 SIGMA Art 135mm/F1.8(2017年)が、一眼レフ 用としては最後かな? 2000年代より、各社 ミラーレス機用に3機種ほど新発売されたが、 どれも異様に高価なので、価格帯も含めた選択肢は その一眼レフ用の2機種しか存在しないと言える」 M「用途は何だ?」 匠「フルサイズ機に装着した場合は、やや長い目の ポートレート用レンズとなるだろうさ。 コロナ禍で、いままでの85mm級ポートレートは 近すぎるような世情も出てきたので、当時で言う ”ソーシャル・ディスタンス”を確保できるのは、 だいたい135mm級のレンズとなった。 ただ、勿論、人物撮影に限らず、何を撮っても良い。 鉄道写真とかは、適正な画角ではなかろうか? APS-C機に装着した場合は、200mm換算での大口径 レンズとなる。これは特に、暗所でのステージ撮影、 つまり、ライブ音楽、舞台演劇、その他色々な パフォーマンス全般に向く。 どの場合でも、被写体が動くので、レンズの 開放F値は少しでも明るい方が望ましい」 M「なるほど、本格的な商業公演のみならず、子供の 学芸会とか、アマチュアバンドの演奏の撮影にも 向きそうだな。 で、その手のアマチュア・イベントの撮影とかは、 お父さんや、お母さんとかが、ステージの真ん前で 撮ったりして他の観客の顰蹙を買うケースが多いが、 200mm級ならば、どこからでも撮れるという訳か。 手ブレはしないのか? SONY α機ならば、全機に ボディ内手ブレ補正があるから、それで良いのか?」 匠「手ブレよりも、被写体ブレが先に来る。 ステージでのパフォーマンスの種類にもよるが、 音楽や演劇系で、演者の動きが少ないとは言っても、 やはり、だいぶ動いている。その動きを止めるには 概ね1/250秒程度のシャッター速度が必要だ。 学芸会やダンスとかで、さらに動きが大きい場合は もっとシャッター速度を上げないとならないだろう。 で、APS-C機に135mmレンズを装着した場合、その 手ブレ限界速度は、一般層、かつ、内蔵手ブレ補正 機構が無い場合で、概ね1/200秒だ。 だったら、これは被写体ブレの制限の方が厳しいので 手ブレの対策は、ほとんど不要だ」 M「例の「低速限界設定」を活用するのだな? ん? α77Ⅱに、その機能は入っているのか?」 匠「残念ながら、α77ⅡにはISOオート時での 低速限界設定機能は無い。SONY機で、それが 搭載されるのは、もう、ほんの少し先の時代から となり、ミラーレス機ではα7系Ⅱ型機以降、 一眼レフではα99Ⅱのみとなっていた筈だ」 M「じゃあどうするのだ? ・・とか言っても、 どうにでもなるのだろうな。まあ、ISO感度を 手動で設定すれば、基本的には済む話だ。 だが、一々の操作は面倒ではないか? そして ステージの照明も一定の明るさではないだろう? さらにいえば、α77Ⅱも、さほどの高感度機では なかった筈だ」 匠「うん、だから、このシステムは、あまり事前に 思っていたほどの、効率的なステージ撮影専用 機にはならなかった。 その役割は、数年で終了し、他社システムに 代替している。 なので、余った、このレンズで新たな「用途 開発」が必要になってきた。 それは・・」 M「ああ、皆まで言わないでもわかるよ。 最短撮影距離の短さを生かした自然観察撮影だろう?」 匠「ぐう、その通りだよ。 私の以前の記事を読んだか、検索したな? それとも生成AIか?」 M「同じような事を何度も書いているから簡単にバレて しまうのだよ。悔しかったら、新たな「用途開発」 でもしてみたら良い」 匠「ううむ、用途開発を何もしてこないかった人に 言われてもなあ・・ ステージ用と自然観察用の 2種類もあれば、もう十分だろうさ。 もういいよ。これ以上の新規の「一次情報」が無い 事も確かだ、そろそろ次のシステムの話に進む」 カメラは、SONY α77Ⅱ (APS-C機) (2014年発売、中古購入価格 76,000円) レンズは、TAMRON SP AF 180mm/F3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1 (Model B01) (2003年発売、中古購入価格 30,000円) M「また望遠マクロか? しかし、APS-C機では、さすがに長すぎないか? 270mm相当の最大1.5倍、非常に使いこなしが難し そうなスペックに見えるぞ」 匠「難しいよ・・・ だから、普段は、このSP180/3.5 は、フルサイズ機に装着して使うケースが多い。 その方が、少し困難さが緩和されるからな。 だけどまあ、稀に、少し無理をしたい時もある。 具体的には、川や池、ビオトープ等の自然環境で、 撮影距離が長くなる事が最初からわかっている場合だ」 M「なるほど、300mm級が必要なケースか。 確か、このα77Ⅱは、デジタルテレコンとか、 デジタルズームも搭載されているのだろう? 2倍迄で使ったとして、270~540mmの仮想ズームに なる訳か、確かに長距離自然観察用途には向きそうだ」 匠「ただ、野鳥撮影までは、ちょっと足りない。 野鳥の場合は、1200mm相当あたりまであると安心だ。 本機α77Ⅱの場合、400mm級レンズを装着すれば、 APS-Cで1.5倍、デジタルテレコンで2倍、締めて 1200mmとなる」 M「デジタル拡大処理では、画質が劣化するのでは?」 匠「画素補完型、SONYで言うところの「スマート テレコンバーター等」の機能を使えば、画質の 劣化は起こらず、その代わり、記録画素数が減る」 M「トリミング編集と同じ事では?」 匠「理屈や結果は類似でも、経緯は異なる。 簡単に言えば、第一に後編集の手間がかからない。 第二に、撮影時に画角調整をしながらと同時に 被写界深度やボケ質も、ある程度把握しながら 撮れる。後編集では、そのあたりの措置は無理だ」 M「ふむ、なるほど。 そして、これ(α77Ⅱ)は、一眼レフでありながら EVF機だから、そのあたりの技法も使い易い訳か・・」 匠「そうだ。そして、EVF内で、ほぼ全てのカメラ設定が 完結するから、本レンズのような大型レンズを使って 撮る際にも、何かカメラ設定を変える為に、一々、 カメラの構えを解かず、そのまま設定変更ができる。 ここは物凄く効率的だ」 M「その利点は、ミラーレス機でも一緒ではないのか?」 匠「レンズラインナップの入手性が異なる。 一眼レフ用レンズならば、昔の時代から色々な レンズが発売されていて、しかも中古品も安価だ。 本レンズも、僅かに3万円だしな。 ミラーレス機の新鋭、かつ大型の高性能レンズ等 では、とても、その値段では買えない。 一眼レフ用AFレンズだと、高価な電子アダプターも 必要だし、それだったら、その値段で、一眼レフ の中古品が丸々買えてしまうよ」 M「なるほど。保有機材・保有資産を有効活用する ならば、一眼レフも、まだまだ悪く無い訳か」 匠「とは言っても、α Aマウント機は既に終焉して しまっているので、いずれミラーレス機が、 一眼レフよりも遥かに高性能になったら、さすがに 古く感じて、使いたくなくなるだろう。 だが、幸か不幸か、今のところミラーレス機は、 さほど大きな進化を見せていないし、新機能が ついたといっても、あまり実用性に寄与しない 性能だったりする。そして、それらを超越する 高性能機も無い訳ではないが、極めて高価だ。 それの購入予算があるならば、今のうちに、古い 一眼レフを買い放題として、手元に置いておけば 良い。 それらが全て使えなくなる頃には、もうカメラも 全く別のモノと変貌しているか、あるいは自分が 隠居している、という感じだろうさ・・」 M「ふうむ・・ そこまで割り切れるかな? 物凄い使い易いカメラが新発売されるかも知れないぞ」 匠「そのケースは、有り得るだろうが、果たしてそれも どうだろうか? 使い易い、という方向性が私の 好みに合致するか否か? 仮に合致していたら、もう いくら高くても、それを買ったら良いではないか。 今時のカメラが欲しくないならば、無理に買わずに 「カメラ貯金」をしておけば済む話だ」 M「わかったよ、好きなシステムを好きに使えば良い。 マニア層だったら、皆、そうする事が基本だろうし、 そもそも、このシリーズ記事は、そういう主旨だろう?」 匠「そういう主旨だよ。わかっているじゃあないか(笑) では、ボチボチ次の機種の紹介に進む」 カメラは、SONY α99 (フルサイズ機) (2012年発売、中古購入価格 64,000円) レンズは、MINOLTA AF 85mm/F1.4 G (D) Limited (2002年限定発売、新品購入価格 145,000円) M「このレンズは高いなあ・・ そして、あれ? α77Ⅱよりも、こちらの フルサイズ機を安価に買っているのか?」 匠「まあ、こっちの機体の方が発売年は古いし、 ある程度時間が経ってから買っているしな。 α(Aマウント)の新製品が全然出なくなって しまった頃に、今後、長くAマウント機を使う 為に、長持ちしそうな汎用母艦として本機を買った」 M「やっぱ、そういう長寿命機体は、どのマウントでも 所有しておくのが良いのかな?」 匠「一般層などで、カメラをあくまで消耗品として しか扱わず、生産完了となったら、処分か死蔵して しまうならば、そんな予備機体は不要だろうさ。 だが、マニア層で、例えば既にそのマウントの レンズを多数所有していたりすれば、マウントが 終焉したら、いや、終焉する前にも、予備機を 2~3台押さえておく事が必須だと思うぞ」 M「まあそうだろうな。 さすがに昔の時代にあったように、いきなりの 新マウントで「今までのレンズは一切使えません」 といったことは、近代では無い模様だが、そうは 言っても、「電子マウントアダプターがあります」 程度では、旧マウントレンズを、実用性までを 含めた互換性を得る事は、まず無理だと思う。 「一応AFでも撮れます」とかでは物足りないと思うし、 古いMFレンズも、いくらでも持っているだろうしな」 匠「うん、まあ、そういう事だ。 で、今回の装着レンズは、超レアモノだ。 これについては、既に極端な投機対象となって いるので、これ以上、情報を色々と出して市場を 煽りたくないので、詳細は、ばっさりと割愛する」 M「まあ、投機対象だったら、しかたないな。 仮に、有益な活用法等を示したら、ますます 投機が酷くなる一方だ」 匠「その通りだ。 本機α99は、様々な時代のα レンズを装着可能な、汎用母艦として使っている。 マウントアダプターが使えればなお良いが・・、 (トランスルーセント)ミラーがキチキチに 詰まって配置されているので、アダプターは 使用が困難か、または故障等の危険性も高いので 無理に使わず、α Aマウントレンズ専用機として 使うのが賢明だ、そこだけ注意点としておく」 M「了解した、APS-C機ならば問題無いのだな? まあ、CANONのEFマウントも、類似した状況だな。 フルサイズ機(一眼レフ)でアダプターを使うと ミラー等が干渉して危険なケースもあると思う」 匠「はい、まさしくその通り。 くれぐれも、無理な使い方はしないように、 試しに装着しただけでも危険なので、結局のところ 「触らぬ神に祟りなし」と思うのが正解だ。 では、そろそろ機体を変える」 カメラは、SONY α65 (APS-C機) (2012年発売、中古購入価格 32,000円) レンズは、TAMRON SP AF 60mm/F2 DiⅡ LD IF Macro 1;1 (G005) (2009年発売、中古購入価格 19,800円) M「SONYの6番機と言うと、7番機に次ぐ性能 なのだろう? すると中級機か。その割に 意外に中古相場が安いな」 匠「同時代の2010年代前半、NIKONやCANONは、 一眼レフで、最大6段階もに細分化された 段階的な製品ラインナップを組んでいた。 勿論、消費者の目線を、より上級機に向け、 高額カメラの購入に誘導する為の措置だ。 だが、その結果、両社の低価格帯機の性能は、 スカスカに低められてしまっている(いた)。 だから、その時代での、SONYやPENTAXでは、 低価格帯機にクラスを超える高性能・高機能を 与え、NIKONやCANONに対抗しようとしていた。 よって、このα65や、後で登場するPENTAX K-30 とかは、他社上位機にも見劣りしない性能や機能で 極めてコスパが良いカメラとなっている。 もっとも、本機α65の3万円台というのは、中古 相場としては、他社同等機よりも若干だが高目だ」 M「ふむ、了解した。 レンズはどうなんだ? TAMRON製のマクロは この記事でも2本目だが、有益な用途があるのか?」 匠「TAMRON社のマクロは、知っての通り90mmが定番だ。 しかし、2004年頃から2012年頃に至るまで、 8年ほど、その新製品の発売が滞っていた時期がある。 それはつまり、デジタル化の時代であり、当時に 普及した初期のデジタル一眼レフは、大半がAPS-C機 であったから、SP90mmのマクロは135mm相当の画角 となり「長すぎて、使い難い」というユーザー層 からの意見が強かったから、新製品が作れなかった のだと思われる。 2012年は「フルサイズ元年」で、各社から低価格帯 のフルサイズ一眼レフが発売された。前述のα99も その中の1台である。 これらの発売タイミングに合わせ、TAMRON社では 2012年にSP90mmの新製品(F004型)を発売した。 その期間、「中望遠マクロは必要だ」という声も 当然多かったであろう。そのニーズに応える為に 用意されたのが、本SP60/2の等倍マクロだ。 開放F2のマクロで等倍は、史上、本レンズのみしか 存在しない。まあもっとも、本レンズはAPS-C機 専用なので、フルサイズ対応マクロと同列に 扱うべきか否かは微妙だ。 他、もっと古い時代の4/3機用、OLYMPUS ED50/2 のマクロ(2003年)も、スペック上では1/2倍 ながら、4/3機で使えば等倍とも言えたけどな」 M「それはつまり、等倍だとか、何倍とかの仕様は 使う母艦によっても異なるから、あまり意味のない スペックになる、という事では無いのか? そこは良い。肝心の写りはどうなんだ?」 匠「本SP60/2の特徴だが、APS-C機専用なので 勿論小型軽量だ。SP90/2.8の2/3くらいのサイズ感 だし、後年のCOSINA MACRO APO-LANTHAR 65/2 と比較すると、半分くらいの大きさにも感じる。 操作性は、無限回転式ピントリング。距離指標は 一応あるが、SP90/2.8(272E型)ほど、最短と 無限遠での停止感触が無く、MFではやや使い難い。 描写力は、かなりシャープ感があり、x72E系の 近接撮影時の傾向よりもシャープさの距離レンジ (範囲)が広い。 同時代のSIGMAの「カミソリマクロ」(各種)にも、 やや近い特性と言えるかも知れない。 という事で、全体に悪く無いが、母艦に軽量機の α65を用い、トータルでのシステム重量を低減 して使えば、90mm相当中望遠マクロシステムとして フルサイズ機+SP90/2.8よりも遥かに小型軽量、 ハンドリング性能の良い状態となる」 M「なるほど、散歩用本格マクロシステムか。 さらにいえば、SP90マクロ系と描写傾向が違う のであれば、両方持っていても悪く無いな」 匠「ただ、描写傾向が違うといっても、それをどんな 被写体に適合させるか?は、結構難しいと思う。 私も2000年代マクロは、各社の様々な機種を 購入しているが、描写傾向の差異は微妙なので、 どのレンズをどのカメラにつけて、何を撮るか? といった高度な「用途開発」はできていない。 それと、面白い事に、このレンズは少しだけ 当時の世情の影響を受けていると思われる。 初期のスマホ、初期のミラーレス機が普及し 始めた時代であるので、この時代(2010年前後) 各社の一眼レフ/ミラーレス機用の低価格帯 マクロレンズにおいては、スマホとの差別化に より、やや過剰なまでにシャープ感を高めた マクロが、何機種か存在している。 これは、SNSやオークション用途で、一般層が スマホで(デジタルズーム併用で)小物等の 写真を撮った場合に比べて、明らかに解像感が 優位に見えるという味付けやコンセプトだ。 つまり、「やっぱ一眼レフ(やミラーレス機) は、本格的でスマホとは全然違うな」と一般層 に思ってもらうための味付けだ。 本レンズもしかり、他社にも同等の特性のマクロが 3機種ないし4機種程度は存在したと思う。 一応、所有機材なのだが、「明らかにシャープ」 と言えるか?微妙なものもある。また、シャープに 写るから良い、というものでもなく、ボケ質が非常に 固くなってしまう等の弊害もある」 M「なるほど、時代や世情によっても、製品の味付け の傾向は変化する場合もあるのだな?」 匠「あまり多くは無いが、全く無い訳でもないだろう。 むしろ”微妙なのでわかりにくい”という感じだ」 M「だいたいわかった。 じゃあ、オレも、このSP60/2は見かけたら買って おこうかな。 他マウント版もあるのだろう?」 匠「いままでの会話で、何故これを買う決断をする?(汗) まあいいよ、現代での中古相場は比較的安価だ。 だが、若干の相場高騰傾向も見れるので要注意。 2万円を超えるならば、高すぎると思うぞ。 マウントは、NIKON F、CANON EF、SONY Aだ。 多分Aマウント版が最も安い。 また、PENTAX版は残念ながら発売されていない。 ちなみに型番が長すぎて商品検索等がやりにくい、 あと1年、2010年代以降のTAMRON製品は、不要な 機能の型番を整理して、すっきりするのだが・・」 M「全て了解した」 匠「では、そろそろ次のシステムの話に進む。 SONY機はもう終了だ、1台だけOLYMPUS機を 紹介する」 カメラは、OLYMPUS E-520 (4/3機) (2008年発売、中古購入価格 5,000円) レンズは、OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 50mm/F2 Macro (2003年発売、中古購入価格 22,000円) M「カメラ側は、やたら安価だな」 匠「まあ、4/3機が終焉してから、かなり時間が 経ってからの購入だったしな。 使っていた4/3機が老朽化して予備機が必要と なり、適当に売っていたものを買った次第だ」 M「テキトー? ウソだろう? 色々と考えてから 選んで購入した筈だ」 匠「いや、2010年代後半頃だと、もう目ぼしい4/3機は 買い尽くされていて、ほとんど流通してなかった のだよ。 本来であれば、E-30やE-3/5といった、もう少し だけ上級機が欲しかったのだが、それらは、 ほとんど流通していなかったり、あったとしても、 やたら高額だったりで、手が出せなかった。 まあ、残っていた機体の中では、一応、本機は E-620に次いで新しい類だったし、手ブレ補正も 入っているし、まあ、十分かと。 足りない機能とすれば「アートフィルター」が ギリギリ未搭載なくらいだ」 M「ふむ、レンズはどうなんだ?」 匠「4/3最初期の「目玉レンズ」だよ。 ”マクロのオリンパス”と評判が高かった割に、 銀塩OM-SYSTEM(注:ハイフンあり)においては 医療用の特殊マクロを除くと、一般用マクロは OM50/3.5、OM50/2、OM90/2の、たった3機種 しか(銀塩時代では)存在していなかった。 内、OM50/2とOM90/2は販売数が少なく、銀塩 末期の中古カメラブーム(1990年代後半~ 2000年代初頭)では、投機(転売)対象で 全く入手不能だった。 2003年より、OLYMPUSはデジタル(4/3)機の 展開を開始する。その際、旗艦E-1と合わせて 発売されたのが、このED50/2である。 「MFのOM50/2は入手困難だから、こっちで良いか」 と、オリンパス党/OM党、等のマニア層に向けて 4/3機への乗り換えをスムースにする戦略が あったと推測できる」 M「なるほど。やはり4/3機では、最初から OM党マニア層に向けての戦略だった訳だな? 4/3機は短命に終わったと記憶しているが、 その(マニア向け)時代は、いつまで続いた?」 匠「難しい質問だなあ・・・ 製品の販売期間とすれば、2003年~2010年だよ。 だけど、2009年のミラーレス(μ4/3)機 OLYMPUS PEN E-P1が発売された前の時代まで、 とも言えるし、あるいは、OLMPUS 4/3機が 安売り戦略を開始し、マニア層をあまり意識 しなくなった、2008年以前まで、とも言える。 まあ、E-1(2003年)~E-3(2007年)まで の期間と考えておくのが、妥当な線かな?」 M「やっぱ、かなりの短期間だなあ。 4/3機用の交換レンズはどうだったのだ? 匠「同様だ。展開期間が短すぎて、マニアックな 単焦点レンズ等が揃う前に、低価格化の戦略が 始まってしまったので、以降の時代に流通する 中古レンズは、キットズームばかりが中心だ。 マニアックなレンズと言えば、ED150/2が 有名だが、見事に買いそびれた(汗) 流通していた頃は高価すぎ、4/3機が終焉したら 中古流通もピタリと無くなってしまった。 ただ、4/3機用のマクロ、ZD35/3.5と、 ED50/2だけは、かろうじて入手して持っている」 M「そんなに機種数が少ないならば、用途開発やら 弱点相殺システムとか、そういう小技は無理だな」 匠「うん、そう思う。 ちなみに、4/3機用レンズは、OLMPUS純正の 電子アダプター(MMF-2等)を介してμ4/3機に 装着でき、その際、4/3機からμ4/3機への移行を スムースにする為か、あまり性能制限が無い状態 でシステムが使える。 よって、用途開発の道が完全に閉ざされた訳では なく、4/3機用レンズ+μ4/3機というシステムで まだまだ用途開発の可能性は残されている。 本レンズも、OM-D E-M1等の旧型旗艦機に装着 して使うケースも良くあるよ。 用途は、ほぼ中望遠自然観察用だが、μ4/3機 には、デジタルテレコンが搭載されているので、 200mm相当等の望遠、望遠マクロ系用途にも使える」 M「よくわかったが、まあ、でも、終焉システムなので オレは見送っておこう」 匠「だが、貴重なOLYMPUS製マクロだ。 一般撮影用のものは、銀塩OM用で3機種、 4/3機用が2機種、μ4/3機用が2機種あるのみだ。 以降、OM SYSTEM(2020年代)からもMACROが 発売されているが、OLYMPUS銘のものは、僅かに その7機種のみだ。コンプリートしたくないか?」 M「いや、別に・・・ なんか、以前の仮想対談でも、このレンズの 話は出ていたと思うが、その時も、オレは 興味を示さなかった、と記憶している」 匠「まあ、だったら、もういいよ(笑) では次のシステム、次からはPENTAX機が4機種続く」 カメラは、PENTAX K-5 (APS-C機) (2010年発売、中古購入価格 35,000円) レンズは、PEMTAX SMC TAKUMAR 120mm/F2.8 (1970年代前半、中古購入価格 20,000円) M「オールドレンズだな? 何故これを使う?」 匠「まず、レンズ側の話だが、PENTAXのオールド レンズというと、だいたい以下の分類だ。 1950年代:M37マウント(注:入手困難) 1960年代:M42マウント(TAKUMAR) 1971年~:smc対応M42マウント 1975年頃:SMC K/P/無印型(注:ここからKマウント) 1976年~:smc M型 1983年~:smc A型 1987年~:smc F型(注:ここからAF。KAFとも) 1991年~:smc FA型(KAF2とも) 以降の時代は省略する、オールドレンズでも無いし 現代のPENTAXデジタル一眼レフへの装着互換性も高い」 M「ふむ、そこは、だいたいオレも知っている。 現代機(PENTAXデジタル一眼レフ)で使う上での ざっくりとした区分だが、まずはMFレンズの場合 M42系列型、SMC初期型とsmc M型、smc A型の 3種類に分ける事が必須だ。 オールドレンズの話なので、以降のAF時代の事は、 オレも省略しておく。 PENTAX機(デジタル一眼)で使う際には、 M42の場合は、「マウントアダプターK」を使う。 この場合、撮影には、ほとんど問題は無い。 SMC型またはsmc M型は、あまり簡単には使えない。 同じKマウントなので装着は可能だが、露出が デタラメになったり開放でしか撮れなかったりする。 これを使う場合は、ミラーレス機で、Kマウントの アダプターを介するしかない。 smc A型は、電子接点があるので、何も問題なく 現代機に装着して使える、MFレンズなので、AFが 効かないだけだ。 この解釈で問題は無いか?」 匠「SMC/smc M型だけど、初期のPENTAXデジタル 一眼レフの一部では、絞り込みプレビュー操作や M露出モード等の、複雑な設定で使えた事もあった。 だが、あまりにも煩雑なので、後年の機体では その救済措置(仕様)も無くなってしまった。 なお、RICOH製Kマウント類似(XR型)レンズも、 ほぼ、このSMC/smc M型と同等だと思って良い。 (注:母艦やレンズの種類によっては適合するケース もあり、結構、複雑怪奇だ) 他はその通り、つまり、M42か smc A型でないと 近代のPENTAX一眼レフでは使えない」 M「正確に言えば、M42と、smc対応M42(SMC-T型) ではマウント仕様が異なるはずだが、これは 銀塩機で注意するべきポイントだったな。 マウントアダプターを介するならば、TAKUMARも SMC TAKUMARも同じ事だ」 匠「はい、その通り。 じゃあ、PENTAXのオールドレンズの仕様は理解 しているという事で話を進める。 本レンズSMC-T 120/2.8は、M42時代のTAKUMAR レンズ全般を通じて、個人的評価ではBEST 5に 確実に入ってくるレンズだと思う。 描写表現力が高く、申し分無い。 課題は、流通数の少ない準希少品として 中古相場が、やや高額だった事だ。 現代でも中古流通は少なく、投機的では無いが 1万円を切るものは、まず見かけないと思う。 まあ入手性はさておき、これはオールドレンズ というよりも、近代レンズ相当と見なして使う 事が望ましい。 APS-C機を母艦として、180mm相当の本格的 望遠レンズ扱いになるし、その際のF2.8も 十分だ。 まあ、135mm/F2.8を使った方が、より望遠画角 になるのだが、不思議な事にPENTAXレンズでの 135mm/F2.8級は、AF化直前の時代まで発売 されておらず、超レア品だ。 他の時代の同社135mmは、F2.5版とF3.5版だ。 F2.5版は、初期のM42時代の製品は低描写力と いう課題が大きい。後年に光学系が改善されたと 聞くが、初期製品の悪印象から、未購入である。 F3.5版は、M42時代からsmc Mの時代まで販売 され、いつの時代の製品も、やや小型で良いが、 平凡な描写力だ、と評価している。 よって、120mm~135mmの実焦点距離範囲で、 F2.8を得ようとすると、この120mm/F2.8系列 (1970年代初頭~1980年代初頭の販売期間) しかなく、加えて描写力の良否まで意識すれば、 もはや、この120mm/F2.8系列を選ぶ一択だ」 M「なるほど、消去法で行っても、PENTAXの オールド中望遠は、このレンズに行き着く訳か。 じゃあ、何故このレンズを使うかの意味は わかったよ、基本的に高描写力だから、だな。 じゃあ、これをどう使うのだ? また、母艦はどれが良いのだ?今回のK-5か?」 匠「用途開発は、残念ながら中途半端だ。 銀塩中古カメラブーム時に買ったものなので 四半世紀以上も使っているし、出動回数も 少なくないが、銀塩機、デジタル(APS-C)機 のいずれでも、「これ」というピタリと嵌る 用途が見当たらない。 まあ、「お散歩用望遠レンズ」くらいに 思うしか無い次第だ。良くも悪くも、もう少し なんらかの特徴があったらよかったかな・・ 結構、無難に何でも撮れてしまうレンズだ」 M「うん、まあ、そこはわかった。 近接性能(最短1.2m)も普通だったら、まあ 特に自然観察撮影向けでも無さそうだ。 ”汎用という名の無個性”だと思っておくよ。 すると母艦の選択も難しそうだな」 匠「母艦、PENTAX K-5だが、高機能・高性能機だ。 しかし、「無難に纏められている機体」という 評価であり、あまり、コレという用途が無い。 購入した頃(2010年代初頭)では、この機体は 他機を圧倒する、ISO51200の高感度性能と、 静粛な連写音から「舞台、ライブ撮影専用機」 として高い実用性を誇った。 しかし、課題はレンズ側にあり、PENTAXの AFの中望遠レンズで、実用的かつ高描写力の ものは、FA77/1.8とFA85/1.4しか無かった。 それ以上の、100~180mm級のPENTAX大口径 単焦点は、ほぼ皆無と言ってよい状態だった。 他社製レンズではどうか?と言えば、もう 2010年代では、SIGMAもTAMRONもCOSINAも PENTAX Kマウント版の展開を縮小していった。 SIGMAのArt Lineがあれば良かったのだが、 売っていないので、しかたがない。 まさか、このSMC-T120/2.8を、ライブ等の ステージ撮影に持ち込む訳にもいかない。 MFだし、オールドレンズだし、そもそも F2.8では大口径とは言えない。 ステージ撮影では、開放F2以下が必須だ。 結局、K-5を母艦とした、ステージ撮影の 用法は、「適切なレンズ無し」という課題で 稀に、FA77/1.8等を装着して使うのみとなり、 数年して、他社機にも(超)高感度性能が 搭載されるようになると完全に出番は終了した」 M「ふむ、すると、その後のK-5の用途は、結局 ”汎用オールドレンズ母艦”となった訳か?」 匠「平凡な用法となった結論で面白味が無いが・・」 M「まあ、”器用貧乏”というカメラもあるだろうさ。 何でもできる高性能・高機能機なのに、これと いった秀でた部分が無い、という感じだな」 匠「では、そろそろ次のシステムの話に進む」 カメラは、PENTAX K-30 (APS-C機) (2012年発売、新古購入価格 22,000円) レンズは、HD PENTAX-DA 18-50mm/F4-5.6 DC WR RE (2015年発売、中古購入価格 16,000円) M「平凡なカメラに、平凡な標準ズームだ。 いったい何に使うのだ?」 匠「カメラは、HOYA-PENTAX時代の企画で RICOH-PENTAXになった時代に発売されたものだ。 一見して初級機だが、2ダイヤル操作子、ハイパー 操作性、高性能・高機能、防水仕様と本格的。 持病(黒死病)を持つが、それが発症さえ しなければ、ハイコスパで優秀な機体である。 レンズも、一見ビギナー向キットレンズだが、 HD(新型コーティング)の、WR(防水仕様)、 RE(沈胴型)という版で、別売品である。 つまり、この組み合わせは、天候耐性が高く 快晴時逆光にも、雨天、水辺等での耐水性にも 安心だ。この為、ボート(水上)競技での 記録カメラとして長い期間、常用している」 M「なるほど、屋外イベントで、どんな天候に なったとしても撮影が継続できる訳か。 それは、地味な特徴とも思われるかも知れないが とても有益で実用的だな。良くわかった」 匠「他に聞きたいことは無いのか?」 M「いや、特に・・ (笑)」 匠「まあ、M君の好みそうなカメラやレンズでも 無いだろうし、用法も興味は無いよなぁ・・ まあいい、この対談も長くなってきたし、 さっさと次のシステムに進もう」 カメラは、PENTAX KP (APS-C機) (2017年発売、新古購入価格 96,000円) レンズは、銘匠光学 TTartisan 100mm/F2.8 (2023年発売、新品購入価格 30,000円) M「ん? このレンズの事は知らないぞ。 2023年発売か、比較的新しいな。 どんな特徴があるのだ?」 匠「19世紀の末に英国で開発された、3群3枚 Triplet構成だ。収差は補正しきれておらず 球面収差等を起因とした「シャボン玉ボケ」 が発生するレンズだ」 M「ああ、アレか、TRIOPLANとか言うやつ」 匠「その通り。良く知っているな。 TRIOPLANは、古い東独系オールドレンズだが シャボン玉ボケ(バブルボケ)が有名になって 相場高騰したり、近年に復刻版が発売されたりと、 色々な歴史があったレンズだ。 しかし、いつの時代でも高価な相場だったので このレンズは、それと同じTriplet構成を採用し 安価な価格を実現した、中国製の「代替復刻版」 レンズである。 なお、このレンズはM42マウント版であり、 そこも、オリジナルに合わせて復刻している。 カメラは、この特殊レンズを有益に使う為に、 できるだけ高機能・高性能で、優秀な操作系を 持つPENTAX KPを、ほぼ専用母艦としている」 M「ふむ、シャボン玉ボケは出やすいのか?」 匠「やや難しい。いや、ボケを出すのは簡単だが、 3つほど課題がある。 第一に、適切なサイズや量のシャボン玉ボケ を得る為の絞りと撮影距離、背景の図柄等の コントロールが、やや難しい事。 第二に、シャボン玉ボケと、主要被写体の 対比をしっかり出したいが、球面収差の制御が 難しく、シャボン玉ボケは出るが、主要被写体 まで、収差でボケた写りになりやすい事。 第三に、シャボン玉ボケが出たところで、 それが作画上で何の意味を持つのか?それで、 何を表現したいのか?何が言いたいのか? そこは高難易度というより、そもそも、そういう 映像表現で撮る意味が、ほとんど無い。 なお、一応、シャボン玉ボケを出さないようにも 撮れるのだが、その際は、さほど高画質ではない」 M「ふうむ・・ やっぱ「色モノ」かあ」 匠「まあ、そうとも言える(汗) 母艦のKPは、非常に高機能で操作系の傑作機で、 発売後しばらくは高い評価を与えていたが、 近年では、これもなんとなく「器用貧乏」に 思えるようになってきた。 なんというか、やはり、汎用母艦であり、 ピタリとハマるレンズが無い。 一応、購入時には、smc PENTAX-FA~Limited の3本のレンズ(31/1.8、43/1.9、77/1.8) の母艦とする用途であり、銀色鏡筒に合わせ 本機も銀色版を購入したが・・ まあ、確かにその3本とは相性が良いが、 別に、それらは他のPENTAX機に装着しても、 十分な高性能を発揮してくれる。 これでは「弱点相殺型(システム)」には ならない次第であり、なんだか面白味が無い」 M「贅沢な悩みと言えるのでは?」 匠「そもそも、PENTAXに魅力的なレンズが少ない のも課題なのだよ。2010年前後くらいまでは まあまあ、新製品の発売もあったが、それ以降 では、ずいぶんと大人しい新製品展開となり、 加えて、その時代から、レンズメーカー他社も PENTAX Kマウント版の展開をやめてしまったので もう10年以上も、これという新製品レンズが 無い状態だ。これでは、面白く無いし、20年 以上も前の、純正レンズを使い続けていても、 少々飽きてくるよ」 M「なるほどね・・ まあ、オレの場合は、新型のカメラの発売が 少なかったり、あるいは終焉したマウントには あまり興味が持てない。 つまり、新製品カメラが無いと、おもしろくない。 多分、匠氏の場合は逆で、新製品レンズが無いと 面白味を感じないのだろうなあ・・ カメラマニアと、レンズマニアの差異という 事かな・・?」 匠「まあ、基本的にはそうかも知れないが、、 カメラもレンズも新製品がなければ、もっと 面白く無い(笑) いや、笑い事ではなくて、 ホント、欲しい新製品が何も出ないまま、 5年も8年も、ほったらかしにされたら、 そりゃあ、ユーザー層も興味が失せてしまうさ」 M「それが、縮退市場の宿命(さだめ)だろうさ・・ 新製品を出しても、思ったほど売れないならば、 次の新製品は、大きく値上げするか、または なかなか出て来ないか・・だ。 悪循環がどんどん続くよなあ・・ つまらないな」 匠「ほんと、残念な市場だな。 じゃあ、次のシステムで今回のラストとする」 カメラは、PENTAX K10D (APS-C機) (2006年発売、中古購入価格 35,000円) レンズは、smc PENTAX-FA 77mm/F1.8 Limited (2000年発売、新品購入価格 74,000円) M「ナナナナ(FA77/1.8)が、レジェント名玉 なのは知っているけど、別にどの母艦に 付けても同じじゃあないのか? 主にレンズ側の優れた描写性能で撮っている 訳であり、カメラなんぞ、どれを使ったところで 大差が無いように思える。 それに、母艦K10Dは、だいぶ古い時代の機体だ、 さっき出たPENTAX KPとか、もっと高性能な機体 を使った方が良いのではないのか?」 匠「M君の言う事は、もっともだよ。 で、一番ポイントをついているのは ”主にレンズ側の性能で撮っている”という点だ。 逆に言えば、古い機体を使っても問題は無い。 さらに言えば、じゃあ、古くなったカメラは いったいどう使うのだ? 高性能レンズでも 付けるか、相性の良いレンズを付けて、何かと あれこれの目的に使ってやらないと、ゴミと 同じ事になるぞ」 M「はあ、なるほど。 ”古いから”と言って使わなければゴミ同然だな。 要は、相性の良いレンズや高性能レンズを装着 して使い、死蔵状態から救済してあげるわけか。 そりゃあ良い事を聞いた。その為にも、できるだけ 多数の「用途開発」や「弱点相殺型」の組み合わせ を認識して、そのシステムを長期間、確保しておく 事が望ましいな」 匠「その通りだ。 PENTAX K10D+FA77/1.8は、2000年代後半当時と しては高性能システムだった。おまけにこれは 若干の弱点相殺型システムにもなっている。 まあ、もはやオールドカメラなので弱点相殺の 詳細は無意味につき割愛するが・・、 その「救済度合い」が結構高い。つまり、 K10Dを死蔵させないで引き上げる為のパワーが FA77/1.8には、ある次第だ」 M「よくわかった。 ただ、このシリーズ対談、回が進む、または 紹介システム数が増えるにつれ、だんだんと 難解な評価理由になってきていないか? そのシステムが ”お気に入り”となっている 理由が、あまり単純明快ではなく、複雑な背景が あるようにも思えるよ」 匠「まだまだ、このシリーズ対談は、あと5回ほど 続くよ、疑問的も追々解消していくだろうさ。 では、ぼちぼち、このあたりまでにしておくか?」 M「了解した、では、また次回に呼んでくれ。 接続を終了する・・ (プッツン)」 匠「あいかわらず、ぶっきらぼうだなあ・・(汗)」 ---- では、本記事は、このあたりまでで。 次回記事は、ミラーレス機編の(1)とする。 #
by pchansblog2
| 2026-04-09 07:04
| 連載中:超お気に入りシステム
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